TKG今日の一曲 たのしく現実逃避

つらい現実から音楽に逃げましょう

My Bloody Valentine-Loveless (1991)

今回は一番好きなマイブラLovelessについて。

 

My Bloody Valentineアイルランド出身で1984-1997年にかけて活動したバンドである。

 

おどろおどろしいバンド名はメンバーがたまたま見た同名のB級ホラー映画から来ているとか。 あまりに音楽性とかい離していてメンバーは後悔しているそうだ。

 

今作は彼らのキャリアの中でも最高の出来だとよく言われている。

所属レコード会社のクリエイションを潰しかけながら約二年かけて完成させた恐ろしいアルバムだったりする

 

#1 "Only Shallow" の耳に残るリフから始まり、#3Touchedまで一続きのドロドロジュワジュワ

そしてそこからの#4 "To here knows when" が素晴らしい。綺麗なコード進行が若干の不協和音と共にディストーションにかけられ、きらきらしたシンセの音がそえられている。アルバムジャケットをそのまま音にしたような曲である。ピンクの霧のなかでぼんやり一人佇んでいる気分になる。

 

#5 "When you sleep"からは少し調子が変わり、オーガニックな柔らかさのある曲調になる。リフにどこか退廃的な雰囲気を感じる。

 

#6 "I only said"のゆったり感は凄まじい。後のシューゲイザーバンドもこぞって使った、リバースゲート+アーミングのゆらゆら奏法(勝手に名前つけてごめんなさいKevinさん)が退廃性を抜群に表現している。アルバムを最初から通して聴いていると、ここら辺でもうバスやら電車やらに突っ込んでいいような気分になってくる。

 

  

アルバム全体を通して、ディストーションでの歪みがじゅわ感を出して甘酸っぱい雰囲気を醸している。Rideなどが使う、コーラスをガンガンにかけて生まれるメランコリックさはさほどない。が、このアルバムはコーラス感が出すぎていないからこそよいのではないかと思う。

 

後のシューゲイザーバンドには轟音任せでコード進行がひどいバンドもあるが、Lovelessはもとのコードも綺麗で洗練されている。

 

とにかくオススメ