TKG今日の一曲 たのしく現実逃避

つらい現実から音楽に逃げましょう

Airiel - Sugar Crystals (2007)

今回紹介するのはアメリカのインディーバンド、Airielの"Sugar Crystals"です。

 
  

Airielは1997年結成、シカゴ出身の4人組バンドです。My Bloody ValentineやRide等のシューゲイザーにめちゃくちゃ影響を受けたギターロックをやっているバンドなのでアルバム内の他の曲はまぁ所謂バンドっぽい曲が多いのですが、Ulrich Schnaussが作曲に加わったこの曲は少しアルバム内でも毛色が違っていて、ドラムンベースっぽいリズムに乗せたアンビエントって感じの音楽です。

(ちなみにUlrich Schnaussアンビエントテクノ界隈で有名な人でたくさん作品を出しているので、Aphex Twinとかが好きな人にはめちゃくちゃおすすめだったりします。)

 
 
 

この曲の良さは実は音だけじゃなくて、PVがものすごく良いのです。このPV見てなかったら自分も頑張ってこのCD買ってなかったんじゃないかって思うくらい。

(余談ですが、数年前このCDを都内のタ○レコで購入しようとしたとき、渋谷、新宿、池袋の各店舗を探してもなくて諦めてアメリカAmazonで購入しました。確かに最近のシューゲイザーは真新しさに欠けるのかもしれないけど、置いてくれてもいいのにと思ったりしました)

 
 

PV↓


Airiel - Sugar Crystals - YouTubeより

 

動画に出てくるのはどれも第二次大戦前後のアメリカに関するもの。歌の内容と直接関係しているわけでもなければ、その時代について何か物申すわけでもなく、ただバーっと流して懐古に浸らせる感じがすごくオシャレで知的だなって思ったりします。

 

ちなみに橋が揺れて壊れる映像はワシントン州のタコマナローズ(Tacoma Narrows)橋倒壊(1940年)について、家屋が吹き飛ぶ映像はネバダ州の核実験場で1953年に行われたアップショット・ノットホール作戦についてのモノで、どちらも良くも悪くも当時のアメリカらしい象徴的な出来事です。(映像の他の部分について何かわかる方は是非是非コメントお願いします)

 

Ulrich SchnaussのきらきらなシンセとVo.の相性がとっても良くて、時間の洪水のような(なんだそれ)ノスタルジックで何度も繰り返し聞きたくなる素敵な曲だと思います。

 

MBVがバカ売れして以降特に、シューゲイザーにはセンスだけでなんとなく響きのいい音を作った感じの、音楽的に面白味がないものが多かったりするのですが、Airielは叙情的なメロディ作りにとても長けた質の高いバンドだと思うので、アルバム全曲おすすめです!

 

ちょっと触れた通り入手性はとっても低いのですが、今の時代探せばまあどうにか手に入ると思うので、是非!

 

 

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Airiel / Battle Of Sealand